みなさま、こんにちは。
今回のは、BtoB企業のために、BtoBマーケティングの基本について解説していこうと思います。
マーケティングとは、「顧客が欲しがっている価値を創出する戦略や仕組み、そしてそのプロセス」のことです。
マーケティングにより新しい価値を作り出し、そこから新しい商品やサービスを作り、新しい市場を作り、新しいビジネスを作っていくことができます。
マーケティングの4Pフレームワークに当てはめてマーケティングを定義すれば、
マーケティングとは「売れる商品を作る、売れる場所で売る、売れる値段で売る、売れる売り方で売る」ための戦略やプロセス・活動となります。
このように、マーケティングは様々な視点から定義することができますが、本質的には「新しい価値を作り新しいビジネスを作っていくこと」であると言えます。
そして、そのマーケティングの究極の目的は「営業や販売を不要にすること」です。
営業や販売をせずとも、顧客が商品を買うというのがマーケティングの究極の理想です。
まずは名称について。
BtoBとは「Business to Business」の頭文字を取ったものです。まさしく企業間での取引を指します。
そこに付随するマーケティングという言葉。
つまり、BtoBマーケティングとは、企業に対して商売をスムーズに行うための戦略といっていいでしょう。
加えて、やり取りを円滑に進めることに効果的な環境作りも含まれます。
他方、比較されることの多い形態の言葉としてBtoCマーケティングというものがあります。このCはConsumer。つまり消費者です。ゆえに個人に対して商品やサービスを提供することに該当します。
BtoB、BtoC、両者の違いはいくつもありますが、筆頭に挙げられるのは規模の大きさです。
前者であれば、決裁者が担当者レベルではなく上層部の場合がほとんどです。
それに伴い、長期に渡る交渉や取引内での合理性が求められます。
IT技術の進化を背景に、施策・手法はWebが主流となっている昨今。取引先の情報をある程度入手した上での交渉が可能となりました。つまり、営業を掛ける前段階から、的確な準備やアプローチができれば、取引が成功しやすくなるのです。
当然、ターゲットとなる顧客企業様も同様。インターネット上のさまざまな情報を材料とし、購買への決断を下そうとするでしょう。
企業間取引を指すBtoBにおける基本的な考え方は、マーケティングで重用される4P分析のフレームワークと4Cの概念が肝となります。
4Pとは
- 製品(Product)
- 価格(Price)
- 流通(Place)
- 販促(Promotion)
の頭文字を表しているものです。
そして、4Cは
- 顧客価値(Customer Value)
- 顧客経費(Cost)
- 顧客にとっての利便性(Convenience)
- 顧客とのコミュニケーション(Communication)
の頭文字。後者は前者を再定義したものとなります。
4Pに対して顧客視点を打ち出したものが4Cです。
では企業が製品やサービスを購入する場合、決め手となるものは何でしょう?
おそらく、それは企業が抱える何かしらの問題を解決するものであるのは間違いないはずです。
こうなってくると4Pの目線であった「販売する側がどんな製品を作るか」を踏まえて、4Cの視座にある「購入する側の問題をどう解決してくれるか」が重要であることがわかります。
悩みにピンポイントに応えてくれる製品、導入メリットが計算できるサービス、迅速に対応してくれるサポート体制など企業にとって明確な価値を提示することがBtoBマーケティングの基本的思考です。
一方でBtoCの場合、ロジックよりも情緒が優先されます。つまり感情に訴求するものが顧客価値を上回るケースがあるということです。
このように、軸と置く考え方だけでもBtoBとBtoCにははっきりとした違いがあることが分かります。
実際にBtoBマーケティングをおこなっていく中でどのような形で顧客との契約を結んでいくのか。
基本プロセスについて紹介します。今回は4つの主流な手法を紹介するので、参考にしてみてください。
ビジネス用語で見込み客のことをリードと呼ぶことがありますが、BtoBビジネスでもよく使われます。
リードナーチャリングとは、見込み客への接触頻度を継続的に上げることで成約率を上げる手法です。
マーケティングの手法や広告の手法として、目に入る回数や耳に入る回数を単純に増やすことによって認知を拡大するという効果があります。リードナーチャリングでもその手法が応用され、見込み客に自社製品の必要性を少しずつ気づかせることが可能です。
見込み客の多くが課題を実感している反面、それを明確化できないという状況に置かれています。
継続的な接触は顧客の課題を掘り起こすきっかけとして機能するでしょう。接触頻度も重要なマーケティング要素です。
リードジェネレーションは、見込み客を集客することです。
見込み客に対しての訴求をする前に、自社のサービスに対して興味をもつ人がいなければ、成約に結び付けることは難しくなります。そこでさまざまな手法を活用して集客しなければならないのです。
集客の手法としてはリスティング広告や動画広告を活用したものから、メディア運営などのコンテンツマーケティングまで。
展示会などはダイレクトにプレゼンできるので、知名度がない場合には有効に働くでしょう。
集めた見込み客にも、関心の高さでグラデーションが生まれてしまいます。
契約を考えるの関心度の高い人から、存在を知ってただ気になっているだけの人では雲泥の差です。
そこで見込み客をスコアによってカテゴライズし、訴求をおこなうのがクオリフィケーションとなっています。
関心の高さによって提供される情報が異なるので見当はずれな情報が大量に送られることもなく、新たな成約への可能性を高めることが可能です。
ターゲットに適した発信をすることは、サービスへの関心を高めるためにも重要といえます。
インサイドセールスは実際に会社に足を運んでする営業とは異なり、電話などで営業をする手法です。
足を運んで商品のことを売り込んでいくことも重要ではありますが、電話やメールなどを利用することでコストを大幅に削減できます。
メールなどで興味を持った顧客がランディングページなどでサービスについて深い関心が得られるのであれば、直接的な営業に比べて少ないコストで結果を勝ち取ることにつながります。
自社製品の特徴や、サービスのメリットが生きる方法を利用しましょう。
BtoBでの基本プロセスについて紹介してきましたが、ここからはBtoBで意識されるマーケティング手法についても解説します。
集客ができなければ、自社の製品を適切にアピールできません。紹介する2つを上手く活用していきましょう。
アウトバウンドマーケティングは、見込み客に向けて製品を自分から売り込みにいくことです。
例えば、自社製品に興味がありそうな人がいたとして、その人に直接営業をかけたり情報を提供したりする手法がアウトバウンドマーケティングとなります。
アウトバウンドマーケティングは、ターゲットが明確になっているので訴求内容を合わせやすいことがメリットです。
SNS発信で特定のペルソナ設定のもと情報を提供し続けるのも、アウトバウンドマーケティングといえるでしょう。
インバウンドマーケティングとは、自社から売り込むのとは逆で自社製品を顧客から発見してもらい集客する手法です。
具体的な手法だとSEO対策をしたサイトからの集客や、SNSやブログなどでの発信の副産物的に認知が発生することが挙げられます。
アウトバウンドとは違い、営業活動をするコストが大幅に削られるので上手く仕組みを構築できれば長期的に効率的な集客が可能です。アウトバウンドとは違うメリットがあるので、2つの手法を使い分けて上手に集客していきましょう。