誰もが使いやすいWebサイトへ「ユニバーサルデザインとアクセシビリティ」

こんにちは!デザイナーの三岡です。
この度、NPO法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会の「「M U Dアドバイザー検定」に合格いたしました!

M U D検定は、老眼や白内障の中・高齢者や色覚障がいの方々などにもわかりやすい印刷物、Web、サインなどを、制作・発注できる知識・技術を習得することを目的としています。(NPO法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会より

さて、令和6年4月1日から「合理的配慮の提供が義務化」されたことはご存知でしょうか。
そこで今回は、ユニバーサルデザインの中でも、特にアクセシビリティについてお話ししたいと思います。

目次

1.そもそもユニバーサルデザイン(UD)とは?
2.アクセシビリティについて-ユーザビリティとの違いも解説!
3.社会の側にある壁を取り除けば「障害」はなくなる?
4.高齢者や色覚障害の方への配慮は、Webユーザビリティを向上させる!
5.まとめ

1. そもそもユニバーサルデザイン(UD)とは?

「ユニバーサルデザイン(UD)」とは、特別な設計や設備を必要とせず、可能な限り多くの人が使いやすいように考えられた設計・デザインのことを指します。障害のある方だけでなく、年齢や性別に関係なく、すべての人にとって使いやすいものがユニバーサルデザインです。

一方で、「バリアフリー」は、障害のある人が直面する障壁(バリア)を取り除くという考え方に基づいており、障害のある方専用の設計や設備がバリアフリーとなります。

Webデザインは、ユニバーサルデザインで全ての人に配慮したデザインを目標にします。

2. アクセシビリティとは?ユーザビリティとの違いも理解しよう!

情報の8割以上は視覚から得られ、そのうちの80%以上は印刷物やインターネットなどのメディアから得ています。これらのメディア・ユニバーサルデザイン(MUD)にも原則があり、その一つが「アクセシビリティ」です。

アクセシビリティとは、すべての人々が情報やサービスにアクセスできる状態を指します。特に、障害を持つ人々や高齢者など、特別なニーズを持つユーザーに対しても、平等に利用できる環境を提供することが目標です。

アクセシビリティを達成した上で、さらに使いやすくすることをユーザビリティといいます。
より多くのユーザーにとって快適なウェブ体験を提供するためには、まずアクセシビリティを高めることが大切です。

1. 社会の壁を取り除くことで広がるアクセシビリティの世界

アクセシビリティの観点から見ると、障害は個人の問題ではなく、社会の側にある環境やデザインの不備によるものと考えられます。
つまり、「障害」とは社会の側に問題があり、それを取り除けば「障害」は無くなるという考えです。

例えば、色覚障害のある人や白内障の人がウェブサイトを利用する際、適切な配色やレイアウトでデザインされていない場合、そのウェブサイトは利用しにくいものとなります。また、画像が表示されなかった場合には代替テキストが設定されていなければ、画像部分の意味を伝えることができなくなります。

私たち制作会社が適切にWebサイト制作を行うことにより壁は取り除かれ、障害は解消されます。したがって、社会の側にある壁を取り除くことで、多くの人々がより自由に情報にアクセスできるようになるのです

2.高齢者や色覚障害の方への配慮は、Webユーザビリティを向上させる!

高齢者や色覚障害のある人々への配慮は、結果として全体のWebユーザビリティを向上させます。

例えば、文字サイズを大きくし、コントラストを高めることで、白内障の方や色覚障害・ロービジョンの方の視認性が向上します。これは視覚に問題がないユーザーにとっても利便性が高まります。

ユーザーはもしかしたら、日光の明るい外でスマホの画面を見ているかもしれません。あるいは急いでいてじっくり見ることができないかもしれません。そのような状況でしっかりとしたコントラストが確保されていないと、正しく情報を得ることができません。

また、色覚障害のユーザーは色を正しく認識することができません。そのため、色だけで情報を伝えるのではなく、文章を添えて工夫して表現することが大切です。これは、誰もが情報を正しく理解する助けになります。

まとめ

アクセシビリティは、すべての人々が平等に情報にアクセスできるようにするための重要な要素です。社会に存在する壁を取り除くことで、障害を持つ人々も快適にWebサイトを利用できるようになります。また、高齢者や色覚障害の方への配慮を行うことで、全体のユーザビリティが向上し、より多くのユーザーにとって使いやすいサイトを提供することが可能です。
できることからひとつずつで構いません。継続的に改善を行い、誰もが使いやすいWebサイト制作を目指しましょう。