皆様こんにちは、ZEROBASEの働き方改革担当 たにば です!
今回は働き方のお話しはお休みして、SDGsの認知向上に伴い広まりつつある新たな取り組み「B Corp」についてご紹介いたします。
▼目次
- B Corpの定義と背景
- なぜB Corpが注目されているのか?
- 中小企業でも取り組む価値
- B Corp認証の取得方法
- まとめ
B Corpの定義と背景
定義
B Corp(ビーコープ)は、ビジネスを通じて社会や環境に良い影響を与える企業を認証する制度です。正式名称は「B Corporation」で、アメリカの非営利団体「B Lab」が運営しています。利益だけでなく、従業員、地域社会、環境など、多方面に配慮する企業が対象となります。
背景
B Corp認証は2007年にアメリカで始まりました。当時の企業文化において、社会や環境への配慮が利益追求の障壁とされることも多かったのですが、B Corpはその概念を覆しました。
SDGsやESG投資の認知向上に伴い、「社会貢献は競争力になる」という考えが広がるとともに、かつての「利益至上主義」に疑問を持った経営者が、社会や環境への配慮をビジネスの中心に据えることで、企業価値を長期的に高める動きが加速しました。これらの動きが、B Corp認証の普及を後押ししたのです。
2024年末現在、世界で9,000社以上の企業が認証を取得しており、日本でも注目が高まっています。
なぜB Corpが注目されているのか?
トレンドの背景
若手世代を中心に「どの企業で働きたいか」「どの企業を応援したいか」の基準に、企業の社会的責任や透明性が加わっています。B Corp認証は、このような時代のニーズに応える形で注目を集めています。
中小企業にとっての意味
「B Corpって大企業向けでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、認証企業の多くは従業員100人以下の中小企業です。規模に関係なく、地域密着型ビジネスや独自の価値を提供する企業が取り組みやすい仕組みが整っています。
中小企業でも取り組む価値
メリット
- ブランド価値の向上:認証を取得することで、社会や環境への意識の高さをアピールできます。
- 採用強化と人手不足の解消: B Corp認証を取得した企業は「働きがいがある会社」として認識されやすくなり、特に若手優秀層の採用において強みになります。
- 顧客との信頼構築:消費者や取引先が「応援したい企業」として認識してくれます。また今後のビジネス環境をより意識する先見性の高い企業にとって、B Corp認証ステータスは信頼の証となります。
- 定着率の高い職場環境:自分達や地球にとって良いことをしている会社で働くことは「やりがい」に直結するため、働きがいのある職場を提供しやすくなります。B Corp企業では他の企業よりも従業員満足度が高く、離職率が低いと言われています。
- 収益の増加: 英国のB Corp企業は、2017年から2020年の間に、他の企業が5%であるのに対し、平均26%の増収を記録したと言われています。未曽有の危機においても、着実に経済成長できる基盤を持つということです。
- 資金調達チャンス: 機関投資家もB Corp企業に注目しており、資金調達に成功したB Corp企業も数多くいます。認証取得の過程で、投資家のためのデューデリジェンスになり、リスク管理の向上にもつながります。
日本での事例
たとえば、地方で農産物を加工販売する小規模事業者が、地域の環境保全活動と連携してB Corp認証を取得した事例があります。その結果、地元の消費者からの支持が高まり、新たな販路が開拓されました。
B Corp認証の取得方法
- 自己診断(無料) B Labが提供する「B Impact Assessment」を使い、自社の社会・環境への影響を評価します。
- 基準達成 一定のスコアを超えることで、認証申請が可能になります。
- 審査と認証 提出したデータに基づいて審査が行われ、基準を満たせば晴れてB Corpの仲間入りです!
まとめ:小さな一歩から始める
B Corp認証は、中小企業にとって社会や環境への配慮をビジネスの強みに変える絶好のチャンスです。最初は大きな変化を起こす必要はありません。まずは自社の事業がどのように社会や環境に影響を与えているかを知ることから始めてみませんか?
<参考URL> B Corpポータル|BMBJ公式 日本語ガイド https://bmbj.notion.site/B-Corp-BMBJ-08201009bf7e401395048576c3960488