例えば、「名古屋駅周辺で評判のよい飲食店」「栄で相談できる眼鏡店」「名古屋でおすすめのWeb制作会社」といった質問をAIへ入力し、提案された店舗や会社を比較するという探し方です。
このような検索行動の変化によって、企業のWeb集客では、ホームページだけを整えるのではなく、Googleビジネスプロフィールの情報やクチコミも含めて管理する重要性が高まっています。
今回は、「SO GBP Journal 2026.8」で紹介された最新情報をもとに、名古屋の企業がWeb制作やホームページ運用で押さえたいポイントを解説します。
店舗や会社の探し方がAI検索へ広がっている
これまで地域の店舗や会社を探す場合は、Google検索やGoogleマップを利用する方法が一般的でした。
しかし現在は、ChatGPTなどの生成AIへ条件を入力し、自分の希望に合った店舗や会社を提案してもらう検索方法も広がっています。
例えば、次のような質問です。
- 名古屋駅周辺でクチコミ評価の高い飲食店を教えて
- 栄で通いやすい美容室を比較して
- 名古屋で製造業の実績があるWeb制作会社を探して
- 愛知県内で採用サイトを制作できる会社を教えて
「SO GBP Journal 2026.8」では、ChatGPTで店舗を検索した際に、マップとあわせて店舗情報が表示されるケースが紹介されています。
OpenAIも、ChatGPTが利用者の位置情報をもとに、周辺の店舗などに関するローカル検索結果を提供する場合があると案内しています。
つまり、地域の店舗や会社にとっては、Google検索で上位を目指す従来のSEOだけでなく、Googleマップや生成AIから見つけてもらうための情報整備も必要になっているということです。
Googleが保有する情報の重要性が高まっている
同ジャーナルでは、海外調査をもとに、Google検索のAIモードで「google.com」が引用される割合が増加していると紹介されています。
この結果からは、GoogleがAIの回答を生成する際に、自社で保有している情報を活用する傾向が強まっている可能性がうかがえます。
地域の店舗や会社に関するGoogle保有情報のひとつが、Googleビジネスプロフィールです。
Googleビジネスプロフィールには、次のような情報が登録されています。
- 会社名・店舗名
- 所在地
- 電話番号
- 営業時間・休業日
- WebサイトのURL
- 業種を示すカテゴリ
- 提供する商品・サービス
- 店舗や社内の写真
- 利用者から投稿されたクチコミ
- 企業からの投稿情報
これらの情報が古かったり、ホームページの内容と異なっていたりすると、検索した人を混乱させる原因になります。
AI検索への対応を考えるうえでも、Googleビジネスプロフィールの基本情報を正確に保ち、定期的に更新することが重要です。
ホームページとGoogleビジネスプロフィールを連携させる理由
Googleビジネスプロフィールを充実させるだけで、Web集客が完結するわけではありません。
GoogleマップやAI検索で会社を知った人は、次に公式ホームページを訪れ、サービス内容や実績、料金、会社としての信頼性などを確認します。
そのため、Googleビジネスプロフィールは「会社を見つけてもらう入口」、ホームページは「詳しく知ってもらい、問い合わせにつなげる場所」として役割を分けて考える必要があります。
GBPは会社や店舗を見つけてもらう入口
Googleビジネスプロフィールでは、所在地や営業時間、写真、クチコミなどを確認できます。
検索した人が短時間で複数の店舗を比較する場面では、情報の充実度やクチコミの内容が、最初の判断材料になります。
ホームページは選ばれる理由を伝える場所
一方、ホームページでは、Googleビジネスプロフィールだけでは伝えきれない情報を掲載できます。
- 自社の特徴や他社との違い
- サービスの詳しい内容
- 制作・施工・対応実績
- 料金や依頼の流れ
- スタッフや会社の考え方
- よくある質問
- 問い合わせや予約への導線
名古屋でWeb制作を行う場合も、見た目のよいホームページを作るだけでは不十分です。
Google検索、Googleマップ、AI検索など、複数の入口から訪れた人が、迷わず必要な情報へ進み、問い合わせできるように設計することが大切です。
AI検索時代にクチコミが重要な理由
「SO GBP Journal 2026.8」では、生成AIの回答において、クチコミやレビューが参照される傾向についても紹介されています。
掲載された調査では、AI回答34,074件のうち、約60%でクチコミ・レビューへの言及、またはクチコミ系サイトの引用が確認されたとされています。
特に、金融・保険、住宅・ハウスメーカー、家電、留学・語学学校など、比較検討時に第三者の評価が重視されやすい業界で、クチコミが参照される傾向が強く見られました。
ただし、対象となるのはGoogleのクチコミだけではありません。業界ごとのポータルサイトやレビューサイトなど、さまざまな場所に掲載された評価が含まれます。
クチコミは数だけでなく内容も重要
「よかった」「おすすめです」といった短いクチコミだけでは、会社やサービスの具体的な魅力までは伝わりません。
次のような顧客体験が書かれていると、サービスを検討する人にも内容が伝わりやすくなります。
- どのような悩みがあったのか
- どのサービスを利用したのか
- スタッフがどのように対応したのか
- 利用後にどのような変化があったのか
- どのような点に安心感を持ったのか
企業側からクチコミの内容を指定することはできませんが、サービス利用後にクチコミ投稿を案内し、寄せられた内容へ丁寧に返信することはできます。
Googleも、クチコミへの返信は顧客からの意見を大切にしている姿勢を示し、肯定的なクチコミと有益な返信はビジネスを目立たせる助けになると案内しています。
Googleビジネスプロフィールの停止に備えて準備したいこと
同ジャーナルでは、Googleビジネスプロフィールが停止された際に使用する、再審査請求フォームの更新についても紹介されています。
主な変更点として、次の内容が挙げられています。
- 申請前に証拠書類をアップロードする手順が追加された
- 復元が必要な理由や実施した対応を記入する欄が追加された
- 10件以上が停止された場合の一括復元フローが設けられた
Googleの公式ヘルプでも、停止・無効化されたプロフィールは、再審査請求ツールから対応するよう案内されています。
複数店舗を運営する企業は、問題が起きてから書類を探すのではなく、あらかじめ店舗ごとの証明書類を管理しておくと安心です。
事前に管理しておきたい情報・書類
- 営業許可証
- 納税証明書
- 公共料金の明細書
- 法人名や所在地を確認できる書類
- 店舗ごとの正式名称・住所・電話番号
- ホームページに掲載している会社情報
- Googleビジネスプロフィールの管理権限
再審査を請求する前には、会社名、住所、カテゴリ、サービス内容などにガイドライン違反がないかを確認し、修正した内容を整理しておくことが重要です。
ホームページ上の会社情報とGoogleビジネスプロフィールの登録情報に違いがないかも、あわせて確認しましょう。
GBPの投稿・商品機能で確認したいポイント
投稿後は正常に公開されているか確認する
同ジャーナルでは、Googleビジネスプロフィールの投稿に計測用URLパラメータを設定した際、一部の店舗や投稿で不承認となる事象が確認されたと報告されています。
URLパラメータを設定して投稿した場合は、入稿して終わりにせず、正常に公開されているかを確認しましょう。
不承認となった場合には、URLパラメータを外すなど、原因となる可能性のある要素を確認したうえで再投稿を検討します。
商品・サービスからホームページへの導線を点検する
Googleビジネスプロフィールの商品登録で設定したリンクが表示されない事象も確認されています。
現時点では一時的な不具合か仕様変更かが明確ではないため、商品・サービス欄からホームページへ誘導している企業は、実際の表示を定期的に確認する必要があります。
Googleビジネスプロフィールの機能だけに問い合わせ導線を依存せず、Webサイトボタンや投稿、予約リンクなど、複数の導線を用意しておくことも大切です。
Web制作で実施したい7つの対策
AI検索やGoogleマップからの集客を考えるなら、ホームページ制作とGoogleビジネスプロフィール運用を別々に進めるのではなく、一体的に設計する必要があります。
1.会社情報の表記を統一する
ホームページとGoogleビジネスプロフィールで、会社名、住所、電話番号、営業時間などの表記を統一します。
略称や旧住所が残っていないか、定期的に確認しましょう。
2.サービス内容を具体的に掲載する
「Web制作」「リフォーム」「歯科医院」などの大きな分類だけでなく、具体的にどのような相談に対応できるのかを記載します。
ホームページのサービスページと、Googleビジネスプロフィールのカテゴリ・サービス情報を対応させることが重要です。
3.地域に合わせたページを用意する
名古屋・愛知を対象とする企業であれば、対応地域や地域での実績をホームページ上で分かりやすく伝えます。
ただし、検索順位だけを目的として、内容の薄い地域別ページを大量に作ることは避けましょう。
4.実績や事例を充実させる
実績ページでは、完成した写真だけでなく、依頼前の課題、提案内容、実施した対策、完成後の変化まで掲載すると、企業の専門性が伝わりやすくなります。
5.クチコミを定期的に確認する
新しいクチコミが投稿されたら内容を確認し、丁寧に返信します。
否定的な意見にも感情的に反応せず、事実確認と改善姿勢が伝わる返信を心がけましょう。
6.GBPからのリンク先を最適化する
Googleビジネスプロフィールから、必ずしもホームページのトップページへ誘導する必要はありません。
サービス内容や店舗情報、予約など、利用者の目的に合ったページへ直接つなぐことで、問い合わせや来店につながりやすくなります。
7.公開後も情報を更新する
ホームページやGoogleビジネスプロフィールは、公開・登録したら終わりではありません。
営業時間、サービス内容、写真、リンク、投稿の公開状況などを定期的に確認し、常に正確な状態を保つことが重要です。
まとめ|これからのWeb制作は、SEO・MEO・AI検索を一体で考える
店舗や会社を探す方法は、Google検索だけでなく、GoogleマップやChatGPTなどの生成AIへ広がっています。
そのため、これからのWeb集客では、ホームページだけ、Googleビジネスプロフィールだけという個別の対策ではなく、それぞれの情報を連携させることが重要です。
Googleビジネスプロフィールで見つけてもらい、クチコミや写真で興味を持ってもらい、ホームページでサービスの詳しい内容や実績を伝え、問い合わせにつなげる。この一連の流れを設計することが、地域企業のWeb集客につながります。
名古屋でWeb制作やホームページのリニューアルを検討する際は、デザインだけでなく、SEO、MEO、AI検索、公開後の運用まで含めて相談できる制作会社を選びましょう。




